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風がふいても負けずにクルトン!!!!!

元役者の会社員クルトンが、いろいろ書くブログ。

子ども向けだけど、想像以上に面白い本3冊を紹介してみる。

こんにちは。

クルトン(@cltonblog)です。


この記事を覚えていらっしゃる方も、知らねーよって方も、
本読んでますか?

 

clton.hatenablog.com


図書館から借りた、「大人にも読んでほしい子どもの本」3冊、読み終わりました!
いやぁ~。全て良本でしたなぁ。さすが図書館の職員さんのお墨付き。
隠れた名作がこんなにゴロゴロしてるんだったら、もっと本読まなきゃって気になりますね。


せっかく3冊も良い出会いがあったので、感想まとめてみます!

 

 

目次

 

八束澄子 「空へのぼる」

 

空へのぼる

空へのぼる

 

 


読んだ後、木に登りたくなります。

 

いっそ、サイボーグだったらよかったのに。
小学五年生の乙葉は、木から落ちて骨折し、ボルトが埋めこまれた肩を、サイボーグみたいで案外気に入っている。サイボーグならば、傷ついたり、いらいらしたりしなくてすむからーー
乙葉は、線路脇の古家で、女ばかりーーおばあちゃんと15歳年の離れた姉ちゃん・桐子、そしてメスねこのじゃらしーーで暮らしている。
気の強い桐子は女庭師。巨木を切り倒す「空師」の軍二と付き合っている。
学校の「いのちの授業」に感動しながらも、自分の誕生にわだかまりを持つ乙葉と、予期せぬ妊娠に戸惑う桐子。
11年前、両親に棄てられたふたりは、それぞれにかかえる思いを、どう変化させていくのか。
わたしも、まわりのみんなも、だれもが自分の力をめいっぱいつかって生まれてきたーー。
その事実が胸を打つ、ふたりの姉妹の物語。(Amazon内容紹介より)


「空へのぼる」は、小学5年生の乙葉と、庭師の桐子の視点で描かれていきます。
やっぱ自分は29という年なので、社会で働く桐子に感情移入して読みました。
愛嬌で乗り切れる場面も相手に噛み付いてしまったり、不器用な面もあるのですが、目の前の運命を受け入れて、覚悟を決めて前に進んでいく姿が良い。
あと、庭師が、どんな世界を見ているのか体験出来ます。


きゅんときたシーンはこちら。
桐子と軍二の初めてのデートで、2人で木に登った時です。

「この木、苦労しとるな」
桐子のうしろで、やっぱり枝にまたがっていた軍二がつぶやいた。
「え?」
「みんなにふまれて、根本の土がかちかちや」
たしかに。こんなに土が固いと根が呼吸できない。
「きっと年輪もつまっとるやろなぁ。人間もいっしょや。苦労すると中身がつまる」
ふりむくと、遠くを見つめる軍二の瞳に、冬の色のうすい空が映りこんでいた。


これは惚れるよ!!!
結局、隣のマンションの管理人に注意され、木を降りることになるんですが、情景が浮かぶ良いシーンです。

主人公2人が両親に捨てられていたり、2人の育ての親でもあるおばあちゃんが物語が始まる早々、痴呆の症状が出始める等、なかなかビターな設定ですが、読了感はとても爽やかです。
「中身が詰まった」時に軽い気持ちで読むのがオススメです。

 

大澤千加「フランスの12の怖い昔話」

 

フランスの12の怖い昔話

フランスの12の怖い昔話

 

 

子ども向けなんだから、怖い訳ないでしょう??
わたしもそう思っていました。

 

死者の宴に誘われた男、悪魔に連れていかれた哀れな娘、復讐のために現れた不気味な蝿…。
主としてフランスのブルターニュ地方で語り継がれてきた幻想的で不思議な民話12編を収録。
(「TRC MARC」の商品解説より)


読んで感じた。やっぱ「人」って怖い。
人間が私利私欲を出したり、何かに拘り続けることで、恐ろしい目に合うよって話ばかり。

しかし…
これ、子どもの本なんですよね…?

この本の貸出先である調布市図書館ブログでは
「児童書 おすすめの1冊 高学年向き」って書いてますけど、
いやいや、かなり内容エグいよ???
この本には、

  • 自殺した友人の朽ちた体を、カラスたちがついばむ
  • 死体の指の根本に噛みつき、指を食いちぎったあげく、吐き捨てる
  • 袋から切断された首がごろんと転げ落ちる


みたいな表現が平気で出てきます。
この本を、子どもたちが読んだらどう感じるんだろう…。ショックを受けるのか、刺激的なのか。
ちなみにわたしは、なかなかに生々しくて好きです。
読書好きな高学年の君。君の感想文を心より待っている。

 

ロブ・ブイエー「テラプト先生がいるから」

 

テラプト先生がいるから

テラプト先生がいるから

 

 

こんな先生、いたらいいのにな。

 

新学期。アメリカ・コネティカット州のスノウヒル小学校で5年生になった7人の子どもたちは1人の新米先生と出会う。
「学校はきらいだ」
「サボったってバレやしない」
「ママが親友。友だちなんていらない」そう思っていた子どもたちが、テラプト先生のユニークな授業で少しずつ変わっていく。
しかし、学校が楽しい場所になりつつあった矢先、すべてを変えてしまう事件が起こったー。
現役教師が描くリアルな物語(「BOOKデータベースより」)


この本は、子どもたちが主役の物語です。
何故なら、テラプト先生視点は一切なく、全ての7人の子どもたちの目線で物語が紡がれるのです。
物語は、生徒たちの視点で細かく区切られており、1ページにわずか一言しか書かれない時もあります。
映画を見ているように次々とシーンが切り替わる為、かなり読みやすいです。

メインの登場人物は、8人。

  • 新米教師のテラプト先生
  • いたずら好きのピーター
  • カリフォルニアからの転校生、ジェシ
  • プライドが高い優等生、ルーク
  • クラスの女ボス的な存在、アレクシア
  • 学校嫌いで人間嫌い。無口で不機嫌なジェフリー
  • ちょっぴり太めなのを気にしている、真面目なダニエル
  • おとなしく、目立つのが嫌いなアンナ

彼らの家族たちも重要な登場人物です。
大人も皆個性豊かで、家族や友達について悩みを抱えています。

視点によって、シーンの捉え方が全く異なるという見せ方が上手い。
映画にもなった、湊かなえの「告白」や宮部みゆきの「ソロモンの偽証」にも同様の手法がとられています。
そういえば、上記2つの作品も「学校」がテーマだなぁ。
「テラプト先生がいるから」が、もし実写化されるなら、評判は後回しにして見に行きますよ。
どうですか、映画関係の方。

現役教師の方が書かれただけあって、ただのハッピーエンドじゃないあたりが、良いです。

 

最後に

 

今回は3冊の本を紹介しました。
この中に、あなたの心をくすぐる1冊があれば嬉しいです。
子ども向けの本をまた借りてみたので、面白い出会いがあったらまた記事書きますね。

 

クルトン(cltonblog)でした!